いくらまで運用に回せる?
今、貯金が200万円あるので、運用にチャレンジしたいのですが、
そのうちいくらまで運用に回してもいいのでしょうか?
相談者から頻繁に受ける質問です。
いくら余裕資金があるからといって、その全額を運用に回すことは避けたほうが賢明です。様々な方策を講じてリスクを軽減させるといっても、リスクがゼロになるわけではありません。どんなに分散投資をしたとしても、運用商品である以上一時的に元本を割り込むリスクは消え去りません。
私たちは生活する中で、緊急的に資金が必要になる場合もあります。そのようなことが勃発した際に、余裕資金の全額を運用に回していると資金がショートしてしまう危険性があります。
そこでまず生活費の3か月分は、運用には回さず普通預金など元本が所掌されている場所でキープしてください。3か月分あれば、突発的な病気で入院するなどといった事態に陥っても、資金的に窮するといったこともないでしょう。あなたの生活費が15万円とすれば、45万円は普通預金に残しておいても問題ないということです。
そして近々に使用することが決まっているお金も運用に回してはいけません。例えば、来年100万円で車を買う予定ならば、その資金は運用に使ってはいけない資金です。
というわけで、手元資金として200万円あったとしても、生活費の3か月分45万円、来年購入予定の車代100万円とすると、実際に運用に回して問題のないお金は55万円ということになります。逆に言えば、その金額以上、普通預金に眠っているとしたらそれは増える機会を損失しているといったことになります。まずは手元資金のチェックをしてみてください。
まとまった資金はないけれど、運用を始めてみたいという方にお勧めなのは、1万円から購入できる投資信託を、毎月定期的に一定額を購入し続けるアセットアクセルという方法です。一定金額を購入し続けると、平均購入価格が下がるためリスクが軽減されます(いわゆるドルコスト平均法を活用するということです)。
分散投資を行う場合、2口、つまり毎月2万円以上の資金が必要ですが、最近では1万円未満でのアセットアクセルを受け付ける証券会社もあるようです。このように少額からも運用が始められるようになると、さらに運用が身近になり、多くの方が資産運用にチャレンジできるようになるため、運用初心者にはますますいい環境が整えつつあるといえそうです。