住宅ローンに詳しくなりたい
家計にとって、基本生活についで大きな比重を占めるものが「住宅費」です。
住宅費の大半を占めるのが住宅ローン。
この大きな支出となっている。住宅ローンについての知識が十分な方とそうでない方では、家計の内容は大きな差が生じます。
まずは住宅ローンの種類から見ていきましょう。
住宅ローンには大きく分けて3種類あります。
- 1 変動金利
- 金利情勢の変化に伴い半年ごとに金利が変動するタイプ。返済額は5年間は固定され、最高でも25%しか上がらないようになっているが、返済額のなかの元金と利息の割合が変化する。金利下降局面では有利。「未払い利息」に注意。
- 2 固定金利
- 借入時に全期間の適用金利が決定されているタイプ。変動金利よりも高めにされることが多い。高金利時代に採用すると、高い金利が固定されてしまうので不利になる。逆に低金利時代に採用すると、将来の金利上昇局面でも金利に変動がないので、比較的安全と言える。
- 3 固定金利変動型
- 「当初3年間○%」などのように、返済期間中の一定期間だけ金利が固定されるタイプ。固定期間終了後、その時点の金融情勢に応じた金利に見直しされる。現在、最も利用頻度の多いタイプ。
次に返済方法の種類を押さえておきましょう。
- 1.元利均等払い・・・毎月の返済額が均等になっている返済方法
- 2.元金均等払い・・・毎月元本の組み入れる金額が均等になっている返済方法
同じ金額を借り入れる場合、利息は元利金等払いのほうが多く支払うことになりますが、元金均等払いの場合当初の返済額が高くなってしまうため、ほとんどの場合は元利均等払いになっています。
返済方法の種類
住宅ローンによってトータルいくら支払うかを計算したことはありますか?
例えば、2000万円を当初10年間1.1%、11年目から1.5%の金利で、30年返済で借り入れるとすると、総返済額は2410万3045円、借入額の実に1.21倍となります。つまり、利子を410万3045円も支払うことになるのです。
昭和の時代はそれほどの金利を支払ったとしても、住宅の価格(価値)が値上がっていったので、さほど大きな問題とはなりませんでした。例えば、上記の例では完済したときに、その住宅を売却すれば3500万円ほどで売れたので、多額の利子を支払っても資産が手許に残るので、人はこぞって住宅購入に走ったのです。
現代はどうでしょうか? 2410万円も支払って購入した住宅を売却したら、1800万円程度にしか売れないといったこともよくあることです。
それだけに住宅ローンについての知識が重要になってくるのです。
トータルいくら払うのか?
- 借り入れ金額
- 2000万円
- 金利
- 当初10年 1.1%
- 金利
- 11年目以降 1.5%
- 返済期間
- 30年
- 総返済額
- 2410万3045円(借入れの1.21倍)
住宅ローン対策は(1)繰上返済、(2)借り換えの2種類しかありません。
繰上返済は元本を返済することで、(1)期間短縮型と(2)返済額軽減型の2種類があります。
支払い利息の軽減効果は期間短縮型の方が大きいですが、現在のローン返済が厳しくなっている方は、返済額軽減型を選択し、家計に占める住宅費の割合を引き下げることが必要となってきます。
住宅ローンの賢い利用の仕方
1.家計に占める住宅費の割合
- 住宅費とは住宅ローン、固定資産税、管理費、修繕積立金、駐車場代まで含めた総額
- 住宅費は収入の20%以内に抑える!
- 対策の基本は収入の引き上げ!
- 年間の返済金額が収入の25%まで貸してはもらえるが、将来的に苦しくなることは必至!
2.返済完了時期
- 60歳、もしくは65歳までに完済をめざす
- 退職金で完済する計画は要注意
- 退職金は貴重な老後の生活資金
3.金利の選び方
- 金利の動向をよく考えること
- 固定金利選択型を利用する場合は、ライフプランと照らし合わせて考える
4.住宅ローン対策は
- 繰り上げ返済
- 金利の変更
- 借り換え